KANA

ライアンの娘のKANAのレビュー・感想・評価

ライアンの娘(1970年製作の映画)
4.0
誤ちも含めて、人間の愛憎を描いた傑作。反英運動の秘密拠点となったアイルランドの寒村が舞台。その荒涼とした大自然の描写が圧倒的に素晴らしい。侘しい石造りの住宅や店はすごく雰囲気があった。ランドルフがジェームズ・ディーンにそっくり!ロージーとの無言の恋の化学作用にはうっとり(いや、興奮?)してしまう。ロージーの不貞を察して心に打撃を受けていくチャールズの表情から目が離せなかった。あの態度、なんて大人なんだろう…。ロバート・ミッチャムの演技は抑えめながらとても繊細。あと、障害があってしゃべれないマイケル役ジョン・ミルズの演技には脱帽。古い価値観に縛られた村人たちの偏見から来る爆発は恐ろしかった。
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