明石です

アメリカの災難の明石ですのレビュー・感想・評価

アメリカの災難(1996年製作の映画)
3.8
養子として育った男が、妻と赤ん坊を連れて実親に会うべく旅に出る話。道中で赤の他人を実親と勘違いして訪問したり、研究のためについてきた大学院生と浮気して修羅場になったり、やっと会えた実親がヤク中でメキシコに高跳びしたりと、災難続きのドタバタロードムービー。これは、、良い作品に出会えました。

監督は『世界にひとつのプレイブック』のデイビッド・O・ラッセル(の初期の作品)。主演はコメディの王様ベン・スティラーと、『トゥルー・ロマンス』のパトリシア・アークエットのお2人。助演は私の大好きなティア・レオーニ様。キャスティングの時点で最高に私得なので、前々から楽しみにしていた映画。

僕の人生が上手くいかないのは生みの親を知らないからだ!っていうパラノイアに取り憑かれたベン・スティラーが、実親を探して旅に出る冒頭からもう好き。『メリーに首ったけ』と同じく、過去に囚われてなかなか前に踏み出せない男って雰囲気の役がよく似合うこの人。精神科医の診察室で寝転んでセラピーを受けている姿も案外よく似合う。ベン・スティラーは嫌味がないから、こういう不安定な役の彼もっと見たい。

ベンとティア・レオーニの浮気を疑って嫉妬しイラついてるパトリシアがとってもキュート。本作は産後という設定らしくちょっと太めですが、それでも豊満なスリーサイズは健在。小柄なのにお胸がメロンみたいに大きくて視線が釘付けでした笑。ティアレオーニが頭のネジが飛んでる(ボケ役的)女性を、パトリシアが真面目で堅物な(ツッコミ役的)女性をという組み合わせ、斬新で好きかも。逆の方が自然では?と最初は思ったけど、なんだかんだ慣れるとかなり好き。

ティア・レオーニは本作では茶色に髪を染めて出演。役柄が博士課程の大学院生だからか、あるいは主演のパトリシアがバリバリの金髪美女タイプだからか、いずれにせよこの人の茶髪、似合ってる、、とは言い難い笑。ティア様は金髪の方が私的には好き(個人的に金髪美女は苦手だけどこの人は例外)。あとこの人、2000年代に入って少々お年を召してからの方が神々しくて好き。母親になって欲しかった女性ランキング圧倒的1位!!超個人的な意見失礼しました。

キャスティングが大好きな人たちばかりなので、終始興奮しっぱなしで見てました。ニューヨーク→サンディエゴ→ミシガン→ニューメキシコと旅を続けるごとに風景が変わっていく、これぞアメリカのロードムービー!って景色も好き。そして最後はやや強引に丸く収めるザ・コメディって感じの終わり方笑。ただ一点、コメディとはいえあまりにドタバタしすぎて作品としてのまとまりが乏しく、そのせいで90分がけっこう長く感じた。けれど気になった点はそれだけ。キャストが魅力的なので飽きることはなく、総じて良作という感想は変わらず。

——(わりと)好きな台詞——
「傷つけてすまない。君の愛が当然だと思ってた」
明石です

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