ユースケ

ターミネーター4のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ターミネーター4(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

人工知能スカイネット率いる機械軍に支配された核戦争後の荒廃した未来を舞台に、タイムスリップもアーノルド・シュワルツェネッガーも封印し、人類と機械の戦いを描いた意欲作。

とにかく、失った【ターミネーター】成分を補充するために【ターミネーター】シリーズへのオマージュを大量投入。
【ターミネーター】シリーズの代名詞であるターミネーター T-800型(アーノルド・シュワルツェネッガー)の名ゼリフ「I'll be back.(また戻ってくる!)」をかます新ジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)、旧カイル・リース(マイケル・ビーン)の名ゼリフ「Come with me,If you want to live.(死にたくなければついてこい!)」をかます新カイル・リース(アントン・イェルチン)、そして、クライマックスに登場するボディビルダーのローランド・キッキンガーの体にアーノルド・シュワルツェネッガーの顔面をCGで貼り付けた元祖ターミネーター T-800型の勇姿にテンアゲ。ついでに、ジョン・コナーの顔の傷の誕生秘話も見れて得した気分になりました。

他にも、【ターミネーター】で旧カイル・リースが披露したショットガンをヒモで腕に固定して敵に奪われないようにする方法を新カイル・リースに教える演じるマーカス・ライト(サム・ワーシントン)、【ターミネーター2 】で旧ジョン・コナー(エドワード・ファーロング)がバイクで流していたGuns N' Rosesの【You Could Be Mine】をモトターミネーターを捕獲するために流す新ジョン・コナー、【ターミネーター】でターミネーター T-800型がタイムスリップしてきたグリフィス天文台、【ターミネーター2】で旧ジョン・コナーが履いていたタイガーストライプの迷彩パンツなど、【ターミネーター】シリーズへのオマージュの過剰摂取でお腹いっぱい。

とりあえず、長回し風に描かれるスカイネット研究開発施設への強襲シーン&墜落シーンやホンモノの爆発が楽しめるガソリンスタンド&森の爆破シーンは必見だし、ワイルドなブレア・ウィリアムズ(ムーン・ブラッドグッド)が醸し出すエロスも要チェック。
本作が遺作となったSFXの第一人者であり、ターミネーターの生みの親のひとりであるスタン・ウィンストンのために名付けられたT-800の試作型T-R.I.Pの名称やエンドロールの「スタン・ウィンストンの思い出に捧ぐ」のクレジットに胸が熱くなりました。

新3部作の序章である事が明かされていたにも関わらず、興行不振によって製作会社は倒産し、版権は売買され、続編は製作中止となった世間的には駄作扱いの本作ですが、俺はそんなに嫌いじゃないです。