電話から聞こえる悪魔の囁きにとり憑かれた高校生が、残虐な連続殺人を犯すホラー映画♬✧*。

監督は「エルム街の悪夢」のフレディを演じたロバート・イングランド。簡単に言えばイジメられっ子が復讐していくという話。イケイケ兄ちゃんが主役かと思いきや、のび太くんみたいなへなちょこボーイが主役。この主役がキモくてサイコーである。特殊メイク時より通常のがキモいのが笑える。無敵の人になって殺しまくるのは爽快だ。

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いじめられっ子の少年が怪しい電話占いを利用して邪悪な力に目覚め、いじめっ子達に復讐していくサイキックホラーで「エルム街の悪夢」シリーズのフレディ役でお馴染みロバート・イングランド（！）の初監督作。脚本の一人であるブライアン・ヘルゲランドはお気に入りの「エルム街の悪夢4」や「L.A.コンフィデンシャル」「マイ・ボディガード」等の脚本も担当と後にかなり出世。

ストーリーとしては「キャリー」や「デビルスピーク」（前者に関しては子供を束縛する母親が居る点も似てる）を思い出す今作、ナードな主人公とは対照的なジョックの従兄の存在も目立っており（生まれ持った外見や性格で決まりやすい）男性の幸福格差の大きさをちゃんと描いているのが好印象で、自分がどうあがいても手に入らないものに対する怒りや苦しみが覚醒のトリガーとなっている故に感情移入も容易。

いじめの描写がさほど多くなく復讐にもう少しダイナミックさ＆執拗さが欲しかったという不満も有りますが、序盤から爆風で人が吹っ飛ばされれば呼び鈴が鳴り響く電話機が並ぶショーウィンドウのガラスが豪快に割れ、冷凍食品からクモ地獄、フレディの如く伸びた爪で頬を引き裂き、心臓引き出しネオン管に貫通猫の餌等バラエティに富んだ死に様はホラーファンならまあまあ満足するもので終盤の氷の世界と化す家の中も必見。

続編の「デビルコール／魔界からの誘惑」も気になる所。埋もれるには惜しい一作です。

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悪魔と交信することができる、不思議なダイヤル・サービスを発見した少年が、イジメっ子への報復行為を画策する。イジメられっ子の闇堕ちを題材にしている、サスペンス・ホラー。フレディ役で有名なロバート・イングランドの監督作。

筆者自身がイジメられっ子生活を送っていたので、主人公への感情移入が半端ない。だが、強きをくじき弱きを助く、ガキ大将が絶滅していたので、尊敬できる兄貴分の登場だけは共感することができない。

閑話休題。本作は、神ではなく悪魔に縋る人間の、破滅の物語と捉えることが可能。脳内に悪魔の力を増幅させ、ある種のトランス状態に陥り、負のスパイラルを作る。イジメられっ子が悪魔の力を手に入れると、イジメられっ子なりの負の連鎖が発生してしまう。

クライマックスのリベンジ劇は、殺人鬼に変装した状態における、典型的なスラッシャー路線。「悪魔の囁きに打ち勝つこと＝大人への通過儀礼」を示唆しているようであり、ロバート・イングランドの作家性を垣間見ることができる。