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魅せられてのsatchanのネタバレレビュー・内容・結末

魅せられて(1996年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

リブ・タイラーの過去の作品を見たくて鑑賞。ザ・イタリア映画という感じ。監督が『ラストエンペラー』のベルトリッチ監督と知り、驚いた。盛り込み過ぎたストーリー展開で、やや支離滅裂。主軸になっているのは、リブ・タイラー演じるルーシーが、母親の死後、文通相手との再会を望み、自分の父親探してイタリアへ行き、一夏を過ごす流れ。恋人探しと父親探しのどっちが目的か、監督の思惑が読めない。揺れている感じ。

とはいえ、地味に豪華なキャストに満足。『ロリータ』のジェレミー・アイアンズが死期が近い病人役で出演してました。年老いた感じに見えたけど、『ロリータ』より1年前の作品ですから、役作りであんな風に見えてたんですね。共演していたシニード・キューザックという女優さんは実生活で奥さんと初めて知りました。『レッド・スパロー』での役が好きでした。

ルーシーがパーティーの後に連れ込む男性は、ジェイソン・フレミングじゃないですか?今や、悪役がすっかり板についているけど、この作品ではそんな気配すらない。最近は『355』でのワルぶりが良かった。レイチェル・ワイズも超若くて初々しい。チラッと時々出てくるジョセフ・ファインズも若い!そんな若かりし頃の俳優たちを愛でる作品としては良いけど。作品自体は大変陳腐。ワンナイト・スタンドを楽しむ人々の群像劇みたい。他の出演者たちの恋愛事情が盛り込まれ過ぎていて、主軸のルーシーの恋物語が霞んで見えました。

それと、舞台になっているイタリアの建築は素敵。こんな家ってある?くらい広い。プールが石畳、石造り。暖かい地域なんだな〜窓がない。天井が高かったり、ドアが巨大だったり、その美しさに魅了されることしばしば。あんな別荘があったら良いのにな。
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