あるベテラン金庫破りのもとに舞い込む自分史上最も危険な“ヤマ”。引退を懸けた最後の大仕事が今始まる、という話。豪華キャスト共演で贈るクライムサスペンス。
出演はロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、アンジェラ・バセット、そしてマーロン・ブランド。まずはデニーロとノートンという新旧演技派とも言える二人の共演、そしてデニーロとブランドというレジェンド的名優二人の最初で最後の共演、ここらへんは完全に見どころ。デニーロとブランドが『ゴッドファーザー』の1と2にて異なる年代のヴィト役をやってたのは周知の事実だよね、今作の二人の会話シーンなんかもうずっと眺めていたいぐらい思ってしまうのは俺だけじゃないはず。そんなキャストたちの魅力だけでも見る価値ありと言えてしまうんだけど、ストーリーとしては、久しぶりに見て思うけども前半がちょい平坦。下調べや準備やその他人物の動向というのをわりと淡々と写し出していく。で何か裏がありそうな雰囲気が漂いつつ、またデニーロ扮する主人公ニックも恐らくそれを早い段階から感じ取ってはいるんだけども、愛する者の存在や交わす約束や、旧友とのこと、引退と人生などいろいろ掛かってくるし、更に思わぬアクシデントなどもしばしばあって、危険と理解しながらもそれでも挑んでいくことに。その姿、徐々にスリリングになっていく様にどんどん引き込まれていく。
実行当日はさすがのハラハラドキドキ感。そんでそこから終盤にかけて怒涛の盛り上がりを見せてくるあたり見もの。そんなこんなでラストまで楽しく見れるんだけど、敢えて苦言を呈するならば前述したように前半にもう少し見どころ、ないし印象的なものがあったらなーという感じ。何度も言うけどラスト30分あたりの盛り上がり方が非常に良き。軽めに楽しめつつ、また渋い男たちのドラマにも軽めに魅了される一本。マーロン・ブランドの遺作ということで、そこも含め一見の価値ありあり。
