外は雨

私の20世紀の外は雨のレビュー・感想・評価

私の20世紀(1989年製作の映画)
4.2
1880年、星々の語りかける小さな明かりが電気に変わるその時に、ブタペストで生まれた双子。一人は男を惑わす詐欺師、一人は孤独な革命家。映画の始まり、電気のマジカルショウ。複製され巻き戻されもするように。幻想的で小さなエピソードが奇妙でチャーミングで。星の内緒話。

マッチ売りの少女たちがロバに乗って母の元に訪れる姿はフラ・アンジェリコの受胎告知のようで。ここにはエロスも聖なる無垢なものも描かれて、相互で作り出す不思議なイメージが理解を離れて美しい。

エジソン、テスラ、シネマトグラフ、ピョートル・ クロポトキンの「相互援助」を試す二人の紳士、社会的ダーウィニズムと逃亡し語りかける動物たち。いろんなとりとめのない小さなお話。
外は雨

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