モリアーチー

ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝のモリアーチーのレビュー・感想・評価

3.0
WOWOWプラスで正続編を続けて放映していましたので、ついつい見てしまいました。何度も観ていますが結構好きな映画です。80年代を象徴するゴーラン=グローバスのキャノンフィルム作品ですので基本的にB級おバカ映画です。

81年に『レイダース 失われた聖櫃』が公開されて雨後の筍のように冒険家を主人公にした類似作が作られて公開されましたが、1984年にはインディの第二弾『魔宮の伝説』、そしてゼメキスの『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』が公開されてヒットします。この映画で「ロマンシング」は原石を磨くという意味の動名詞ですが、なぜか翌年公開されたこの『ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝』はまったく違う意味で使っているようです。こういう邦題の付け方を当時は平気でしていたのですね。楽しい時代でした。

とは言ってもこの映画は『レイダース』や『ロマンシング・ストーン』の二番煎じではなく、1885年に発表されたイギリスのサー・ヘンリー・ライダー・ハガード作『ソロモン王の洞窟』を原作とした映画です。過去には数度映画化されていて、その中では1950年の『キング・ソロモン』が有名です。スチュアート・グレンジャーとデボラ・カーが出演するハリウッド映画でした。

さて、この『ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝』は原作をリスペクトはしていますが忠実に映画化したとはとても言えません。全編ギャグが満載のパロディとして楽しむのが最良です。主役のアラン・クォーターメインを演じるリチャード・チェンバレンも、原作にはないヒロイン役のシャロン・ストーンも身体を張ってコメディを演じます。特に私の好きなシーンは、人食い部族に捕まって大きな土鍋に落とされた二人が、土鍋を転がらせて逃げるところです。ハガードが見たら怒るでしょうが、笑えます。

楽しんだら続編も続けて観ましょう。
モリアーチー

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