モリアーチー

ナボンガのモリアーチーのレビュー・感想・評価

ナボンガ(1945年製作の映画)
2.5
歌手のジュリー・ロンドンが女優としてデビューしてまもない18才頃に出演した添え物映画です。共演はターザンやフラッシュ・ゴードンを演じ続けた元水泳部のバスター・クラブです。ターザンばりにワニと格闘するシーンもちゃんとありますが裸ではありません。

ストーリーは陳腐ですがそれなりに面白くしようと頑張っています。宝石や貴金属を貸金庫から盗んで娘ドリーンと逃げたカイロの銀行員が飛行機事故でジャングルに不時着します。

時が経って盗まれた銀行の頭取の息子が自殺した父の汚名をそそぐためにジャングルにやってきます。そして「白い魔女」と呼ばれるようになっていたドリーンとボディーガードのゴリラ「サムソン」に邂逅します。

ジュリー・ロンドン演じるドリーンはゴリラに育てられたからか無表情で、善悪の判断も着かず野生的です。父の残した宝石類を大事にしまい込んでいます。豹柄ワンピースを着ていますが、どうやって調達したのでしょうか。

タイトルの「ナボンガ」はそのままゴリラという意味の言葉のようです。『マイティー・ジョー・ヤング』のようなゴリラ映画ではありますが、ゴリラは着ぐるみです。その出来栄えはお世辞にもとても誉められたものではありません。サムソンは背も低く、とても強そうには見えません。

アメリカ映画らしい勧善懲悪のハッピーエンドです。戦時中ですのでエンドタイトルには映画館で売っている戦時国債を買ってくださいと8千万人の映画ファンに呼びかけるPRが入っていました。ご丁寧に日本語字幕も付いてました。
モリアーチー

モリアーチー