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カメレオンマンのsentakuonnaのレビュー・感想・評価

カメレオンマン(1983年製作の映画)
5.0
これは物凄い・・!!!!!
ドキュメンタリー調が、ウディ・アレンの中で私は初めての体験で、とても興味深い。台詞が、最初から最後まで、本当にすべて好き!なにこれ、素晴らしい。。これ、コメディに分類されているけども、コメディなのか・・?カジュアルに物凄く社会的、哲学的。ていうか真理?究極のシリアス!
あと、これを観ると、社会構造(?)に目が行きがちな気がするけど、どちらかというと、自分を省みるととともに自分のことがより理解でき、自分を再発見できる。
とにかく凄く好きだった。特に、不安神経症またはその類の人には物凄く響くおすすめの映画!
今の所、ウディ・アレン作品で一番好き。

冒頭しばらく、白黒の写真とナレーション、ただドキュメンタリーの中で珍しいのは音楽がとても効いていること、いつものウディ・アレンの軽快すぎず優雅すぎない心地よいジャズ。気持ちいい。テーマや台詞もいつも通りといえばいつも通りなのだけど、一々なぜか観てしまう不思議。


(備忘メモ)
・9分半くらいの、「中国人と並ぶと東洋人的な顔つきに」みたいな所、好き。笑
・16分頃の電磁波みたいな映像好き!
・27/28分頃の音楽が、アルフレッド・リードみたい。クラシック+若干スパニッシュ+オーボエ的な。
・カメレオン、カメレオン、的なテーマ曲も最高。
・最後の方の演説で、レナードが話している時の博士の表情が、何ともいえないまるで自分のことかのようにレナードと心情を共有しているようで、とても素敵で印象的だった。


【7/20 3回目】
3回目で初めて泣きそうになった。いや、もう、素晴らしい。。
展開、音楽のバリエーション、完璧なドキュメンタリー、アイデア、合成処理、台詞の無駄のなさ、普遍的な複数のテーマ(宇宙の真理愛/大衆迎合主義・全体主義批判/同化心理学/個と集団/フェミニズムではないけど女性への敬意 等)を同時並行で80分で全て落としている所、全てが素晴らしすぎる。天才。
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