アフリカの村を舞台にしたフランスのアニメーション。どこかぎこちない動きがノスタルジックでとても不思議な世界。
生まれる前からお母さんのお腹の中で話すことのできた子キリクが村を苦しめる魔女の存在をなんとかしようとするお話。白か黒かじゃない。人はみんなグレーなんだっておもった。村人の側も感謝を忘れたり嘘をついたりでとにかく人間の本質を表してるかのよう。「水が濡らすように火が燃やすように、苦しめたがる人は苦しめたがる」。印象的な言葉だった。おじいさんとの対話も哲学的でとても良かった。
影絵のような圧倒的な色彩の美しさも素晴らしいけど、それだけじゃない。心を落ち着け、浄化させるような作品だった。