ウディの悲喜劇メリンダマリンダ
2011年5月4日 16時59分レビュー。
2004年、脚本、監督ウディアレン。
本作の次が本格ラブミステリー、スカーレットヨハンソン3部作いっさくめ、「マッチポイント」を成功させたウディアレン。
ミアファーローと別れた九十年代
「ウディアレンの夜と霧」
「ウディアレンのマンハッタンミステリー」等々
作風転換失敗的な評が出てたりひところしてました。
「それでも恋するバルセロナ」でペネロペさんにアカデミーをもたらし、素晴らしいラブストーリーを表現。
こっそり隠れた本作存在。
お気に入り女優クロエセヴィニーがどんな形で出演しているか気になりました。
名前の映画タイトル、韻ふみ、主役の方わからず鑑賞。
ウディの実験精神溢れる作品でございました。
ウディ作品をほとんど見てきた自分なんですが、一ついえるのは、
物語、ストーリーテーリングの巧みな試みを幾つも果敢に行っている作家であります。
本作物語は、何気ない。
「こんな話があったとさ?」
を悲喜劇に分けて語る脚本家テーブル物語なんです。
主役は、謎めいた女性に、ラダミッチェル。
悲劇パートの不安げな表情の方がリアルにうつりましたね。
交錯する悲喜劇に共通するネタ、音楽、芸術、小道具、動作が微妙一致していきます。
悲喜劇のメリンダマリンダラブ話が展開していきます。
そこに、完全コメディ役回りのウィルファレル
今やアメリカ娯楽映画にこの黒人顔ありのキウェテルジョフォー
我らがクロエセヴィニーは、しっとりした音楽才人をサラリと演じておりました。
オマケにオリバーストーン組のこれまたお気に俳優ジョシュブローリンが出ていてビックリ。
ウディアレンの俳優チョイスってアメリカ映画内で一番的確選択をするデレクターアイを持って表現、魅せてくれます。
初期ウディ作品から若者起用に先見性ありなウディ。
さて、
2つのなんてことないお話しなラブ小話
ウディの悲喜劇メリンダマリンダを是非おたのしみください。
追伸
ウディのストーリーテーリングは、もっと評価されて良いと思います。
「アニーホール」時制を飛び越えたり、アニメを出したりする手法
「スターダストメモリー」のひたすら映画監督の視点
「泥棒野郎」の報道番組風展開
「カイロの紫のバラ」のスクリーンのむこうと現実
ウディほど語り口が多種多様なコメディ、ドラマ手法を繰り広げるアメリカ映画を撮る方はいないと思います。
ウディ曰わく欧州の評価だけで、私は映画を撮れてると言ってます。
これからも応援しますウディ!