ロビンソン

セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のロビンソンのレビュー・感想・評価

3.0
死んだはずの友人からの電話
「今の自分を捨てて新しい人生を始めないか?」

どういうことかというと、自分の存在を社会的に消して、姿を全くの別人として別人の人生を生きるということ
見た目は全くの別人に
でも内面は変わらない

白黒の画面に不気味な音楽
顔を中心に映すカメラ
ちょっとした異質さがホラーっぽい

ふどう祭りでのカオスさ。みんなが全裸になって、樽のなかのぶどうを踏みまくる
ここらへんからちょっと怖いですね
主人公の外見が変わってから、あの時点でたががはずれてしまったっていうのが描かれてる

新しい人生に向けてある組織が手助けをしてくれる
アーサー→トニーへ変わったとき、
自分が諦めた画家への道を作ってくれて、過ごしやすい環境を提供する
この組織の意図がわからないのが怖いです

この不気味な雰囲気がとにかくいいです
でもちょっと物足りない…
設定がすごくよかったし、冒頭で引き込まれるけど中盤でちょっとだれちゃいましたね
あと展開が読めるところも
主人公の心情の変化がいまいちつかめないところもありました
だからリメイクしてほしいなって思うけど、こんな感じの作品はもうたくさんありそうですね笑
自分の人生とは一体何か?みたいな哲学的な感じになったらおもしろそう
雰囲気だけで留まっているのが惜しいところ

外見が変わったとしても、内面が変わらなければ意味がない
自分の人生に不満があったとしても、それはもしかしたら自分自身に問題があるのかも
姿が変わっていくと、本当の自分のことがわからなくなってくる

自分の人生をまっとうに生きるほうがいい気がします