けーな

戦火の勇気のけーなのレビュー・感想・評価

戦火の勇気(1996年製作の映画)
4.0
filmarksの評価が、それほど高くないが、これは、なかなかの秀作ではないか。

湾岸戦争下のクウェートで、敵の戦車と誤認して、射撃命令を下したことにより、仲間を死に追いやってしまった主人公を演じるのは、デンゼル・ワシントン。彼が出てきて、いまいちな映画は、少ない。今作でも、罪悪感に苛まれて苦悩する姿を見事に演じている。

そして、この映画で、重要な役回りなのがメグ・ライアン演じるウォールデン大尉。死んでから、人に語られる姿で登場してくるという手法が、この映画の面白いところ。

ウォールデン大尉は、自らは犠牲となりながらも、負傷兵を助け、初の女性名誉勲章受章者の候補に挙がるが、その勲章授与に当たって調査を行うことを命じられたのが、デンゼル・ワシントン演じるサーリング中佐。自らも、誤射事件の調査が入る身の上で、ウォールデン大尉の死ぬ間際の行動を調査し、真相を突き止める。

この真相が、分かった時には、驚愕となった。

脇役だが、重要な役を演じているのが、マット・デイモン。今作は、「グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち」の前年に作られた映画で、この頃のマット・デイモンは、今より顔立ちが細いのだが、今作では、映画の前半に登場してくる時よりも、終盤で、さらに痩せてげっそりした姿になっており、役作りの見事さに驚いた。

戦争は、極限状態なので、仲間を裏切ることになる経験も起こり得るだろうし、戦後にも、それを引きづり、十字架を背負いながら生きて行く人が大勢いるのだろうということをこの映画で知り、改めて戦争の恐ろしさを強く感じた。

「ロード・オブ・ザ・リング」のトムが、出てる。
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