櫻イミト

青空娘の櫻イミトのレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
2.5
名トリオ、監督:増村保造、脚本:白坂依志夫、主演:若尾文子(当時24歳)の組み合わせによる初めての作品。

高校卒業後、不倫相手との子供だと知らされた有子(若尾文子)は、実の母を探しに上京する。。。

太陽族が出現しはじめた時代の映画。定番ストーリーを懸命に描いていて、今となってはパロディのように見えてしまった。1950年代、敗戦後の日本がアメリカナイズされる過程の、まだ足元がおぼつかない若者文化を反映した映画だと感じた。当時の東京ロケなど史料的な価値はあると思う。若尾文子が好きな層には良いのかもしれない。

50年代に同時代を描いた邦画を多くは観ていないのだが、小津安二郎監督や木下恵介監督など、戦後日本の悲しみを捉えた映画に良作が多い印象。
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