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イップ・マン 葉問のdeenityのレビュー・感想・評価

イップ・マン 葉問(2010年製作の映画)
3.5
前作の勢いのままにイップマンシリーズを見たわけですが…、ん〜、前作の期待値から言わせてもらうと微妙だったかな。アクションレベルが落ちたとかそういうのではなく(まあ強引さが生んだイマイチな演出もありましたが)、単純にストーリー性がイマイチ。

イギリスの植民地状態にあり、まとまに職にも就けない貧困の状況の中、道場を開くために努力するのはよし。その弟子がトラブルを起こし面倒を巻き起こすのもよし。道場を開くための掟のために様々な師匠と闘うのもダサめの演出だけどまだよし。
正直この辺まではいいんですよね。イップ師匠の人柄には惹かれるし、弟子も師匠たちとのトラブルも後への期待値を生むのですが、処理したのは師匠の親玉・師匠だけじゃないですか。師匠はガラッと改め直して良かったですよ。好きにもなりました。あ、もちろんサモハンは好きです(笑)しかし、他の問題がほとんど解決されていないのは実話とはいえ、話を広げ過ぎて収拾がつかなくなったかな、と思います。

まあイギリスの植民地時代なので当然そことの衝突は避けられないとは思いますが、そこのエピソードもイマイチです。今作のヒール役は完全に嫌な奴しかいないですし、敵としての魅力は一切ありません。ボクシングなのに謎のファイトスタイルだし、前作の強過ぎだった問題は改善されましたけど、普通キックありだとツイスターがやられまくって、ルールで止められて逆にやられる、って流れが自然だし王道で面白いでしょ。なんかその辺りがパッとしない分今作は冴えなかったかな。
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