このレビューはネタバレを含みます
石井監督、赤と白のスマグラー攻撃
2011年10月25日 15時00分レビュー
制作グラスホッパー、ジャンゴフィルム、企画ヒント。配給ワーナー。原作真鍋昌平。脚本(他2人)、監督石井克人。
日本映画界に華麗なる漫画映画化でがぶりついた「鮫肌男と桃尻女」の石井克人
シチュエーション密室ホテルコメディ「パーティーセブン」
アニメーションに手を染めそれは、短編アニメ「グラスホッパー」
それがタランティーノの「キル・ビル」アニメパート製作にまで手がけ
おまけに「レッドライン」で、念願の劇場アニメーションまでプロデュース
そしてご自身漫画的ユル不思議日常「茶の味」
という事で
「おっ石井組常連!永瀬
正敏さん、津田寛治さん、森下能幸さん、我修院さん顕在!」鑑賞となりました。
どーも指定PG18というかんじです。
それからかなり「ハード」描写ありです。
ざっくりいうと
石井克人の気分は、「ホステル」。またの名を映像風味はスコセッシの暴力映像、「パルプフィクション」風。
ときおり石井ユーモアと赤と白い色調でお召し上がりくださいてな感じ 。アクションではありません。群像スリラーですかね。
物語は、俳優志望だった妻夫木君ことツマブーが、あれよあれよと、とある危ない「恐怖の報酬」のような運び屋に。
そこにうごめくいろんな「取扱注意」な「危険人物」が関わってきます!さてこれいかに?
全員主役のチャプター物語
妻夫木ファン必見、ていうか私はこんな、汚れ情けないツマブーが見たかった!という感じ。やり遂げたツマブー必見!
そして永瀬正敏さんがいいですよぉー!とっても
ふてぶてしく(笑)格好悪い格好良さ!永瀬ファンは、特に必見!
そしてそして今回一番の隠れた体格体感ぶっ飛ばしを魅せる 安藤政信さんも超必見! 一番マイナス美味しいとこ総取りでスクリーンにぶちまけます!
このキャラクターが本当に素晴らしかったです!安藤ファンも是非どうぞ。
そして女がた、冷静ぶりな影の女を魅せる松雪泰子、眉毛がまあ魅力的なゴスロリ風女性を演じてます。
そしてそしてやっぱり良かったよぉー!
ミッツーこと満島ひかりさん、一言、
スーパークールなミッツーを見逃すなっ!
俳優全て主役の素晴らしいハジケっぷり
あと初めましての 素晴らしい演者、強烈インパクチ阿部力、テイ龍進さんもバチコン魅力的!
島田洋八師匠も良かったですねぇ!怖面白い抜群!
隠れキャラの石井組我修院。初期北野組常連俳優キタノ軍団、津田、寺島、森下、大杉も必見!
画面の色も「白」ですかね、70年代の映画の色調に見えます。そしてブラッドな赤。
本当に俳優達の多数の連続スマグラー攻撃必見!こんなマイナスな俳優達の魅力にあふれた悪さ、とっても良かったです!
という事でアニメシフト化して、私にとっては、大変がっかりした「ナイスの森」の思いがあり、
今回石井監督が真面目になったのかなぁ、原作原点回帰したのかなぁ、と思いました。
一言で言うと「サメハダ」のよりハード版というところ。スーパースローな拷問ホステル風味な仕上げでございます。
なんで、注意喚起!女性ファンの方、かなりなんで覚悟願います、まあどーも的にR18でも問題ないと思います。
あとリスペクト映りこみで松田優作でてきますよ!
石井監督の真面目な原点回帰ぶりに
素晴らしい俳優達のスーパーマイナスなキャラクター振りに大満足でした。
が不満をあえて2つ
石井監督、マーティンスコセッシ真似しすぎ!
タイトルモロ「タクシードライバー」。
安藤君の動きのクダり
全部「レイジングブル」の撮影マイケルチャップマン風味
既視感めいて、ちょいがっくり。
そして二番め
高島兄ぃが、一番鋭くぶっこんでこなきゃならんのに、
全部笑えました、これもちょい編集でなんとかしてほしいかなと。そこ二点凄くひっかかりました。
ユーモアも少し薄めですが、変なツボな所がそれぞれありました!
いやいやだがしかし、
ネオ石井克人の素晴らしい俳優悪のスマグラー攻撃に抜群にやられたことは、確か!
鮫肌がお気に入りの方は是非どうぞ!
さて
石井監督の原点ワイルドスタイルチェンジなスマグラー攻撃
赤と白のスマグラー攻撃
是非取扱い注意ぶりを見てください!
追伸
安藤君が 本当に良かったなぁ! 悪役に惚れる、ヒールに物悲しい暴力の匂いが、たまらなく良かったです。
タケちゃんの「キッズリターン」から成長したなぁ(遠い目)