のんchan

ピエロの赤い鼻ののんchanのレビュー・感想・評価

ピエロの赤い鼻(2003年製作の映画)
3.5
ジャケに惹かれていたが、フィル友さん達の評価がキッパリと分かれているのも気になり、自分の感じ方を確認したかった。

戦争映画🪖は心して多くの作品を観てきた私。過去の事実をしっかと知りたい思いが故です。
しかし、これはフィクション。戦争、人の死を寓話化しているので、ファンタジー好きな方には向いているかな?

監督は『クリクリのいた夏』『画家と庭師とカンパーニュ』等の名匠ジャン・ベッケル。因みにその父親は『穴』等の名匠ジャック・ベッケル。
特典映像の話を出すと、監督は父親を尊敬し、蟠りなど一切なく良い関係だったそうで、この作品で助手をした実の息子とも良い関係とのこと。とにかく優しいお人柄を感じた。
そんな優しい人間が、戦争の悲哀をユーモラスで心温まる仕上がりにしているので、正直、戦争ものとしてのスコアは上がりません。
ただ、この内容は父子の物語として観る分には理解出来ます。


1960年代フランス。小学校の教師でありながら、毎週日曜日にはピエロ🤡の装いをして街中の人々を笑わせるジャック(ジャック・ヴィルレ)。そんな父親の姿が気に入らない反抗期の息子に、ジャックの親友アンドレ(アンドレ・デュゾリエ)が、なぜジャックがピエロになったかの理由を語り始める...
それはドイツ占領下のフランスでジャックとアンドレが経験した秘密があり、悲惨な中でも助けてくれた2人の男の死を追悼する気持ちがあるからだと知る...

笑いから急転悲劇へ、そして想い出を辿って現代に生きる息子の胸に新たな父親への尊敬心が芽生えるまで。

脇役はティエリー・レルミット、ブノワ・マジメル、シュザンヌ・フロン、イザベル・カンドリエ等のベテランキャストたちも悪くない✨
しかし、2人の罪のない人間が亡くなった経緯。その後、平和に生きている父親と親友の姿が自分の中では納得いくものではなかった🤔
のんchan

のんchan