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ローマの休日のKAIのレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
5.0


"オードリーヘプバーンが可愛い!!"


※めっちゃレビュー長いです笑


基本がしっかり詰め込まれている最高の映画だからこそ、今になっても愛されているんだなと思いました!


・ストーリー・演出・エンターテイメント・知名度・サウンド・衣装

などの全ての項目が素晴らしいので、久しぶりに星5です!


▪️オードリーヘプバーン

さて、本作が出世作となったヘプバーンですが、
その後も『ティファニーで朝食を』(←めっちゃ好き)『マイフェアレディ』などで活躍され、晩年は、慈善活動に人生を捧げたことは多く知られていますね。ユニセフの親善大使になっていますが、YouTubeで調べてみると様々な動画があって、その中で、印象に残った言葉がありました。


「(映画の世界が恋しくなったりしませんか?)」
「もちろん、今までのキャリアを振り返ると、幸せな思い出でいっぱいです。
でも、物事にはそれぞれに相応しい時期がありますから、今の私の務めは、ユニセフを支えることだと思っています。」

なんだろう…すごい、いい人が溢れ出てる言葉だと自分は感じました。映画のことは幸せな思い出があると明るい言葉を使い、でも、相応しい時期があると、どちらも傷つけることのない発言がグッときました。

また、もう一つ紹介したい言葉があります。


「私は、他の沢山の子供たちと同じように、第二次世界大戦下のオランダを生き延びました。
子供たちの栄養状態が悪い状況が何年も続いていました。ユニセフは戦後すぐに支援に来てくれました。あらゆる緊急事態に対応する今のように。食料、衣類、薬、毛布などを届けてくれました。」
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バレエを学んでいた。WW2ではレジスタンスに資金提供をしていたとか。戦争の食糧難で体格貧弱に(だからやせている)バレエを諦めて、映画などの道へ

と言う流れがあったそう。

この情報を聞いた上で、映画を観たり、上の言葉をマッチさせてみると、言葉の重みが分かります。


▪️グレゴリーペック

正直、『アラバマ物語』ぐらいしか観てないのですが、『ローマの休日』以前から、大スターであったそう。当時無名のヘプバーン✖️大スターのグレゴリーペック、この組み合わせがどんな化学反応を起こすのか?ちなみに、グレゴリーペックは彼女はオスカーを獲ると言っていたんだとか。それほど、認めていたんだろうし、信頼関係がうかがえますね。

なぜ、無名✖️大スターにしたのか?
それは、当初では初のオール海外制作作品だったから。海外に行って、撮影をするわけだから、お金が必要になってくる。だから、経費削減のため、無名のヘプバーンを起用したらしい。また、当時はもうカラーが出ていたけど、白黒にしたのは経費削減のため。


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・ヘプバーンをCGで蘇らせた海外のチョコのCM
・明石家さんまさん✖️ヘプバーンin真実の口CM
・最近公開されました『オードリーヘプバーン』
上二つは単純にすごい。最近公開されたやつはまだ未鑑賞ですが、近々行きたいと思います!
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<以下ネタバレ> 






【タイトル】
【衣装や演出】
【サウンド演出】
【何事にもおいても、信頼関係あってこそ】



【タイトル】

原題は『Roman Holiday』
RomanはRomance(ロマンス)っぽい感じで、ロマンスな休日ともとれる?

また、慣用句としても使われているようで、

「他人を犠牲にして得る娯楽」


コロッセウムで、奴隷が戦う様子を見ているローマ人からとったそうです。
まぁ、本作で見てみると、
・多くの人に迷惑をかけても公務をサボって遊ぶ
・王女を騙して大儲け
という構図がタイトルとマッチしていますね。


【衣装や演出】

衣装で成長が見られますよね!
王女は初めはネグリジュ→ラストは黒っぽい大人な雰囲気。
また、中盤のヘアカットシーン。
当時は髪を切るのが相当勇気がある人ぐらいだったそう。だけど、ヘプバーンの影響でショートにする人が増えて、「ヘプバーンカット」と呼ばれたそう。

自分は初めの靴を脱いで足を掻くシーンがすごく好き!ヘプバーンの可愛さはもちろん、王女の性格を表す描写として最高だと感じたから、
そのあとのベットで子供のように騒ぎ立てるシーンはもう笑いが止まらない笑。そんな声大きくして子供っぽい演技する?と思っちゃって、自分的にはツボでした。(「stop!のシーン」)

また、真実の口シーンはやはり名シーンですよね!あの二人の無邪気さ&可愛さが存分に出ている…。
まぁ、あの時点では二人とも嘘をついているわけだから、手が抜けなくなる…よね?笑


【サウンド演出】

ストーリーや演出まで素晴らしいけど、特に素晴らしいと思ったのが、サウンドでした!
音の付け方が本当に映像とマッチしているし、基本が詰め込まれているから、勉強になる。
サウンドは書くと長くなりそうだからあまり書きませんが、
例えば真実の口シーン
優雅な音楽が初めは流れている。
ジョーが挟まれた演技をするタイミングで激しい音楽に、
ジョーが手をアン王女に見せるタイミングで音を消す。
そしてまた徐々に優雅な音楽が流れ始める。

緩急を使って、シーンに抑揚をつけているのが印象的ですし、音を消すことによって、それまでの緊張がほぐれた感じがしたり、解放感が伝わってきます。


【何事においても、信頼関係あってこそ】

ラストの二人の対面は泣きますね笑
王女としてのアン⇆新聞記者としてのジョー
この二人が心や目だけで会話している感じ。
秘密は守り通すと信じ合う関係。
ハッピーエンドにもバッドエンドにも、その中間にも捉えられる。
信頼関係の大切さを心に刻まれました。


最後に…

本作の脚本は、ダルトントランボ
1940年代から書き始めるが…
赤狩りがハリウッドにも影響してきた。オーソンウェルズなどの人が対象となり、その中にダルトントランボも含まれていた。

干されていたトランボに極秘で動いてもらうために、当時では初の海外撮影にしたとか、

クレジットには、親友のイアンMハンターの名前が書かれてある!
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