アランスミシー

肉体の門のアランスミシーのレビュー・感想・評価

肉体の門(1964年製作の映画)
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《伊吹》冒険志向→安全志向
ラストペニシリンではなく、本当に遺品を手に持っていたのは人間味を取り戻した証拠

《マヤ》冒険志向→安全志向

戦後、国から何の保証もなく下界へ解き放たれ、弱肉強食の貧困社会を生き抜く為人間味を失ってしまった民衆。その中でも非人間的職業の象徴であったパンパンとそこに突如現れた弱肉強食の世界を生き抜く希望とも取れる野生(冒険志向)のような男イブキが現れる。果たして、人間味を持った途端排除されるこの社会で彼ら彼女らは生死という恐怖に抗って、再び人間としての尊厳を取り戻す事ができるのか?

町子もマヤも果てには伊吹までも人間らしさ(安全志向)を取り戻しこの地獄の世界から解き放たれ天国へと昇天する。

石井トミコ、市原悦子に見た目も芝居も激似でありつつあの市原悦子の鼻につくクセがなくてめちゃくちゃ見やすかった

富永美沙子の登場シーンが江角マキコにしか見えなくて時間軸一瞬バグったんだけど、鈴木清順2001年に江角マキコ主演で撮ってて因果を感じた