不良のシンジとマサルは高校生活を終えてボクサー、ヤクザと別々の道でのしあがっていく。
なんとなく北野武マラソン。華やかな青春物語かと思っていたら、全然想像もしていなかった世知辛い青春物語にあっけにとられてしまった。
才能の差は残酷だし、才能があっても上手くいくわけではない。真面目一辺倒でも上手くいくわけではない。なんだよそれ…。
でもラストの超有名な台詞がこの映画のものだと知れて良かったです。
一見明るく前向きにも聞こえる台詞だけど、お先真っ暗ゆえにヤケクソで吐いたとも取れるのが味わい深い。
安藤政信と金子賢は最高にはまり役でしたね。特にボクシングをする安藤政信は動きも身体もサマになっていてカッコ良かった。
ダメな先輩おやじボクサーのモロ師岡も良かった。すごく腹が立ちましたね。人の足を引っ張るのが得意な奴っているよなって。
哀愁があって切ないけど、ほんのり優しさもある。それが北野映画なのかなと感じるような作品でした。