すずき

ウィローのすずきのレビュー・感想・評価

ウィロー(1988年製作の映画)
3.9
悪の魔法使いバブモーダ女王の魔の手が広がりつつある世界のお話。
バブモーダは救世主となる運命を持った赤子・エローラを、邪悪な儀式の生贄にしようとしていた。
エローラの助産婦は、彼女を連れて逃げたが、逃走の途中で殺されてしまう。
しかし今際の際、エローラだけを川に流して逃す事に成功する。
こうして、どんぶらこと川を流れる運命の子を拾うのは、ファンタジー世界では善良なホビット族と決まっておる!
エローラを拾った小人のウィローは、彼女をあるべき所に返す為、村から出て旅をするのだが…

ロン・ハワード監督、ジョージ・ルーカス制作のファンタジー映画。
ILMの特撮もなかなか気合入っています。
ストーリーはちょっと80’ご都合主義な所もあるけど、俺は好き。
なんなら「ロード・オブ・ザ・リング」より好きだぞ!

主人公が小人、という事で「スターウォーズ」のイウォーク族の中の人が主演。
劇中のホビット村では小人俳優達が勢揃い!こんなに小人俳優を揃えた作品も珍しいんじゃないかな。

そんでウィローの旅の仲間で、副主人公的なキャラが人間のマッドマーディガン。
ジョブは盗賊だけど、剣士にクラスチェンジ、最終的には勇者にクラスアップ!
結構アクションのアイデアも良くって、特に中ボス的存在の死神騎士ケール将軍とのトドメとかカッコいいんだけど、やっぱりこの時代のハリウッド映画は殺陣がイマイチなのね…。

あとコメディリリーフで羽無しおっさん妖精が2人付いてくるんだけど、このキャラはあんまり必要無かったかな…。
戦闘中とかでも無駄にギャグを入れてくるから、なんか画面が煩く、最近の「ONE PIECE」みたいなノリ。

ほんでヒロイン枠が、敵の女騎士ソーシャ。
バブモーダの娘で幹部クラスなんだけど、マッドマーディガンに口説かれて拉致られて、母親を裏切る事になるツンデレ系チョロイン。
割とヘッポコ具合が目立つけど、こーゆー女性キャラ、私は好きだなー。
因みに役者同士も、後に結婚。(更に後に離婚)

あとは赤ちゃんのエローラの表情の豊富さも見事。
ホントに赤ちゃんか、ってぐらい顔で感情表現するのよね。

映画秘宝ムックに、「漫⭐︎画太郎チックな展開」と紹介されていたが、成程、後半に全裸のババアが出る所は確かに画太郎イズムを感じる。
どうせなら「ミュージック、スタート!そんな顔 似合いませんよ ウ ィ ロ ー さん さ あ 笑って」のダンスも映像化して欲しい。(無茶言うな)

そんな善の魔法使いババアvs悪の魔法使いババモーダの魔法対決がクライマックス。
あらかた魔法撃ち尽くしたら、ババアパンチ!ババアチョーク!と肉弾戦になるのが笑った。
やはりレベルを上げて物理で殴るのが最強!
でも最後に置いてけぼりだった主人公ウィローが活躍するのはイイね!序盤の伏線の回収も良かった。