オーウェン

この自由な世界でのオーウェンのレビュー・感想・評価

この自由な世界で(2007年製作の映画)
4.1
果たしてケン・ローチ監督は今の世界不況を予測していたのか。
そんな時代の先見性を予測したかのような物語。

いつも通り社会の底辺に生きる人間たちが中心。
移民の労働者たちが仕事探しに四苦八苦。
そんな時不当にクビになったアンジーが、仕事を与える側に回る。
とはいえ日雇い仕事の斡旋業。当然儲けは少ない。

そこで目をつけるのが不法移民。
彼らを使えば税金が掛からずやりたい放題。

子供を大事に扱うなど良い面も見せているが、仕事の面では自由を盾に不法なことにも手を染める。
残念ながら奪う側に回った人間は必ずしっぺ返しを食らう。

自由の意味を履き違えるとこのような結果になる。
まるで教訓のようだが、皮肉にも底辺階級の現状を的確に表している。
流石だケン・ローチ。
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