イギリスにおける外国人の就労問題が物語の縦糸なのですがその他にもケン・ローチらしい色々な庶民的で重要な社会問題を編み込んだ構成になっていて整理をするのがやや大変。
敢えて整理しないで感覚的に観ると私にはシングルマザーの奮闘記に見えてしまいます。
主人公の個人的な日常にフォーカスして観ると、イギリス社会でシングルマザーが生き抜くためのアレコレなのでしょうか。
ケン・ローチは引いたカメラで社会問題を撮っているのはいつものことですが、クローズアップで極めて個人的な事をいつも映しています。
本作はその個人的な方の比重が高い。
彼女のプライベートな息抜きも描いていましたが、それがそうした観方に本作を導きます。