ユースケ

ダークナイト ライジングのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

物語の構成とリアリティラインが崩壊…伝説が、壮絶に、終わる…
キャラクターが薄っぺらく魅力がないので感情移入できません。なので脚本の穴ばかりが目立って物語に入り込めません。まさに負のスパイラルです。

とにかく、トム・ハーディ演じるべインが見掛け倒しのポンコツ野郎でガッカリ。
べインの代名詞であるバックブリーカーでバットマンの背骨を折るシーンにはグッとくるような演出は一切なく、しかも、背骨はちょっとズレていただけで謎のおっさんが気合いで治してしまいます。カリスマをムンムン漂わせてるくせに詰めが甘く、誰でも直ぐに殺しちゃうくせに地下に閉じ込めた数千人の警官は放置プレイ。リアル志向が聞いて呆れるクライマックスの大乱闘ではバットマンと普通に殴り合い、マスクを破壊されて敗北。丸見えのマスクが弱点ってお前は正気か。

そもそもの話になってしまいますが、前々作【バットマン・ビギンズ】で死亡したラーズ・アルグールの意思を継いだ娘のタリアのゴッサム・シティ爆破計画に意味がありません。なぜなら、デント法の施行によってゴッサム・シティからは腐敗は消滅し、浄化する必要がないからです。

それにしても、デント法って何だよ。クリーン・スレートって何だよ。奈落って何処にあるんだよ。リアル志向って何だよ。前二作を観ていることが大前提だったり、続編への期待より騙さた感MAXのラストだったり、文句を言えばキリがありませんが、アン・ハサウェイ演じるキャットウーマンだけは一見の価値あり。ボディラインを強調した黒のボディスーツにネコミミ姿。カッコイイというよりエロい。特に尻がけしからん。

本作は雰囲気だけ一流のポンコツ映画。褒めちぎってる奴はもう一度映画を見直し、自分を見直し、原作のアメコミのひとつであるフランク・ミラーの【バットマン: ダークナイト・リターンズ】を読んで正しいヒーローの闘魂伝承を学ぶべし。