滝和也

ダークナイト ライジングの滝和也のレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
3.9
闇の騎士再び。
闇から生まれし
業(カルマ)は
奈落の底へ、
騎士を誘う…。

ノーラン版バットマン3部作最終章

「ダークナイト ライジング」

前作ダークナイトの余りの傑作ぶりに評価が躊躇われる作品ですね…。

ジョーカーとの激闘から8年。デント法により犯罪を一掃したゴッサムに今再び、影の同盟が忍び寄る。奴の名はベイン。抜け殻となっていたウェインはバットマンに復帰し彼を追う…。

面白いし、楽しめる。キャットウーマンがアン・ハサウェイ(^^) 美しいししなやかで似合ってます。バットポッドとの相性抜群ですね。またジョセフ・ゴードン・レヴィットの活躍は正にもう一人の主役、あのツナギ方も納得でした(^^) ザ・バットは迫力あるし、ゴッサムの摩天楼を背に飛ぶシーンはカッコいい。相変わらず暗めの雰囲気もよいですし、アクションや見せ方は更に派手になりました。

でも…

前作に比して、圧倒的にスピード感に差があります。前作は狂気の攻防戦を二転三転し一気にえがきましたが、今作は復活、敗北、復活、決戦と繋がるストーリーで、どこかでスピードを緩めざる得なくなる。ある意味オーソドックスなんです。前作はヴィランのバックボーンの説明すらない。今作はそこを肝として謎解きや動機を被せてくる。そのため、狂気を孕んだテロリストであるものの、人としての部分が垣間見れ、狂気の部分でジョーカーに劣ることになります…。しかも展開が遅くなりました。ある意味悪役の設定の差がそのまま差になってます…。ベイン役トム・ハーディは見事に身体を作ってますし、凄いのですが、コレは脚本の問題ですね。

どうも影の同盟関連がまたファンタジー過ぎ、リアルとスピード感を損なう気が…。特に穴はないわ…流石に、どこの国?そこでメンタル強くなる?1作目もどうも…となるのはやはり影の同盟なんだよな…。リアルな作風の中、そこだけ浮いてる気が…。

ラストは嫌いじゃないし、好みなんです。だけども…仮面ライダーV3の第二話と同じで…。原爆を内蔵したカメバズーカをダブルライダーが太平洋に抱えて飛び、大爆発!それを見て戦いの決意を新たにするV3って全く一緒。アトムもジャイアントロボも…。ヒーローが身を捨ててはありなんだけどね〜。前作があれで終わってすげぇとなってますから。今作はやはりオーソドックスなんですよね。お決まりは嫌いじゃないし好きなんだけど評価となると別なのかな〜。

やはり2作目を超えるのは難しいですよね。ですがオーソドックスなヒーローものとしては、十分魅力的な作品です。ヒーローが如何にして最強の敵に勝つのか、そしてヒーローがいなくなったらどうなるのかを示すのは、正に特撮やアニメの最終回の定番の内容ですし。

ただ必ず単体のバットマンは復活するでしょう。その時を楽しみにしたいと思います(^^)
滝和也

滝和也