フェミ研ゼミ

脳内ニューヨークのフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)
5.0
19.20の頃見たときは、匂いはするのにその正体は何なのか。感じるのにわからない変な感じがした。
変な気持ちになったのに、
大人になったらもう一回みようって思った。
24になってもう一回みたら、
全てわかったような気がしてしまった。
わからないことを分からないまま好きでいようと思った。

自分の人生をそのまま舞台にしようとした男の話だったんだけれど、まるで身近な誰かの私の人生そのもののように感じてしまった。

印象に残ったのはニューヨークの街を役者が歩くシーン。今自分らしく歩けてましたか?って役者が演出家である主人公に質問した。
自分で自分自身を演じることの難しさ。
自分らしさの本質を見失って誰かを演じる役者。
自分らしさを見失った人は大抵他の誰かを演じる人生を選んだ。
誰かの作ったセリフだけで過ごすことはとても簡単で楽ちんで人生のほとんど他人の書いた言葉だけで生きていた。

映画の中の彼は
真実以外求めていないはずなのに、
その真実、現実に傷ついたり自分が拒んでいた真実以外に自分らしさをみつけることもあった。

誰もが知らない間に自分らしさを自分じゃない誰かに求められて勝手に自分らしさを演出していて、苦しくなっているんだなあ。と気づく。

自分らしいって呪いのような言葉だな。
他人の真似をするのも自分らしさなのか。とか色々考えてしまう。

自分を中心に世界が回ってるって思うなよって言われたことがあったけど、本当は逆でいいと思います。
世界の中心は自分で、自分の感じたままに演出したらいいんです。
自分の人生のキャスティングは自分次第。
いつでも人生の参加者募集中。
エキストラは居ません、みんな役をもらえるのを待っているのです。
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