このレビューはネタバレを含みます
リアルタイムで映画館で鑑賞した。
林由美香さんとは生前に麻生区のシネマ・バーでお会いしてるけど、伝説のAV女優というポジションから一部でサブカルチャー化した原因は明らかに映画秘宝の連中辺りがプッシュした理由(わけ)で、カンパニー松尾とかバクシーシ山下とか松江哲明とか所謂【エロ畑】の監督から重宝された意味でもルサンチマン青年の性玩具的な存在となってしまった事実が今となっては噴飯モノで到底許すことは出来ない…。
いや、人の死をネタにして盛り上がってる雰囲気は松江哲明(『あんにょん由美香』等)みたいな若手にも該当する事だけど。
性行為して稼ぐ=ポルノ女優の宿命みたいなやり切れなさを含めて監督の平野勝之が自己宣伝してる雰囲気が個人的に鼻について仕方なかった。彼女を愛してるような、愛してないような…?
結局、エヴァの庵野秀明がプロデュースした事でそういったサブカル的盛り上がりを大衆向けに調整してる感じが至極あざとい気もしなくはない。由美香さんの葬式のシーンは怖すぎて観れない。
麻生区のシネマ・バーのマスターが平野勝之と松江哲明のことをボロクソ叩いて「人間的に劣悪」「由美香の死を愚弄している」とまで言っていた事実は確かに的を得ていたと言える。マスターさんの場合は遥かに平野勝之よりもいまおかしんじの方を高く評価しており(まあ、彼の場合は獅子プロ出身だからなぁ)なんで平野勝之なんかがイマドキのヲタにウケるのかサッパリ理解不能という一個人の意見を述べられていたのが印象に残った。
と、いうのも本作の由美香さんの葬式シーンに私の知り合いのバーのマスターさんがちゃんと出演しているからである。業界人の中でもかなり悪質で傲慢だという平野勝之と松江哲明。この二人は相当、クセ者だから気をつけろ!との事らしい。由美香には何の罪もない。明らかに平野が悪い、という。そういう【裏事情】を知ってしまうと素直に楽しめなくなるセルフ・ドキュメンタリーと言えるかも…。