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スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還のらのレビュー・感想・評価

3.4
戦闘は興奮するし面白いんだけど内容としてはなんとなく浅瀬に引き戻される感じがある…。自分の中で相対的に、エピソード4と5の評価が上がった。

シリーズ全体に言えることなのかもしれないけど、世界中の帝国で自分たちが悪であって、暗黒面であることを認めた国なんてあったのかね。どこも自分たちこそが正しいと思うものなんじゃないの?ダースベイダーの善悪の葛藤も自分たちが悪であることを分かった上での葛藤で、異なる正義がぶつかり合う上で生まれる迷いの葛藤でないところにどうしても浅さを感じてしまう。親と子のコンプレックスの話ならもっと良作があるしね。

二元論的なテーマが悪いとは言わないけど、そこにはどうしてももっと深い意味での葛藤がつきもので、そういう作品をたくさん観てきた身としては違和感が拭えない。物語を構想した時にルーカスはこれじゃなんとなく落ち着かないって気持ちにならなかったのかな。帝国側が単なる悪の象徴であることにどんな意味があったのか。

1〜3はアナキンの話だし、一応ちゃんとその問題に触れていると思うので、シリーズを俯瞰するためにもちゃんと観てみよう。「いや、自分の認識は少し誤ってたんだな」って思えたら嬉しい。
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