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神々と男たちのjnkのレビュー・感想・評価

神々と男たち(2010年製作の映画)
4.1
信仰心がないと感情移入不可能な話を歌と聖書と力技で彼らの考えにも寄り添えようになってた。
どうしてもセリフで説明するしかない部分が多いのが残念なものの、序盤に首搔っ切るシーンを入れたり映画的な工夫もちゃんとされてる。
聖餐式のシーンは文句無しに名場面。キリスト教的な意味を知らなくても宗教的な意味を超えて人間の崇高さが映っていた。

ここが崇高に見えるのが怖くもあって、彼らが決断したことでキリスト教最高って感じはテロリズムにも通じるところがある。
神で繋がってる最強の同調圧力が働く場で神と同じ立場になれるからつって死を選択していくのは狂気の決断に見えるし、それぞれが信じる正しさのために命を投げるというのはテロリストと裏表の関係に見えた。
この映画がそういう意図で撮られたかは知らんけど、世の中の危ういバランスが雪に消えていくラストカットに象徴されてる気がする。
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