緑

北陸代理戦争の緑のネタバレレビュー・内容・結末

北陸代理戦争(1977年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

かなり前に配信で一度鑑賞。
今回待望の映画館での鑑賞。

松方以外のキャストをほぼ覚えていなかったため
なぜ西村晃特集で? と思っていたが観て納得。
西村晃は「仁義なき戦い」の山守のようだった。
山守から癇に障るあの感じを引いて
悪い雰囲気を増したら本作の西村。

ラストの3人が雪に埋められているシーンばかりが印象に残っていたが、
冒頭で西村も埋められていた。
ここに限らず顔芸も達者だった。
彫り物のしょぼさが器の小ささとよく合っていた。

松方の身体を揺らす芝居は
川田の性格をよく表していた。

ハナ肇はなぜか歯並びと金ネックレスが印象に残った。

きぬと信子は対照的で、
最終的に信子が愛を得るのは理解できるが、
きぬの報われなさがしんどい。
川田を想って動いていたら
成り行きで仕事が大きくなっただけで、
野心で成り上がっていった訳ではないから、
もう少しなにかいいことがあって欲しかった。
惚れた男を妹に盗られて、
川田から離れず身を張った妹を素直に見直すって、
どんだけ出来た女だよ。

展開に荒さはあるが、
勢いと熱量が素晴らしい!!
雪に埋めるところだけでなく、
ブルドーザー2台で敵の車を挟んで翻弄してからの爆発も見どころ。
監督は深作、音楽は津島。
主役が武闘派な「仁義なき戦い」北陸版。
緑