黒羊

北陸代理戦争の黒羊のレビュー・感想・評価

北陸代理戦争(1977年製作の映画)
3.4
北陸代理戦争

北陸・福井。おいぼれ安浦組長(西村晃)とモメていた組員の川田(松方弘樹)。川田は安浦をシメるが、安浦は大阪(兵庫やないのね)のあの組傘下の金井組に助けを求め、金井組長(千葉真一)が場を仕切ろうとするが、川田は反発。その後安浦組長の手下に川田は襲われて重症。その隙に金井組は福井県を支配していく…果たして川田は福井県を取り戻せるのか!?

これも深作監督映画なんやね。いやぁ〜勢いがええね。なんでこんなに昭和ヤクザ映画って風情があるんやろねぇ〜

冒頭、早々に出てくる大阪の金井組長の千葉真一のスーパー大阪弁にずっこけますが、この福井弁ってよう知らんけど、関西弁に近い感じなんですね。怒った時に「うっだらぁ!」言うてたからノンストップ恭平を思い出したわ!(少年マガジン)

舞台が福井だけあって…雪が積もってるし降ってるしで…まぁ寒そう。でも雪降る地域へは数度旅行で行っただけなので…北海道が舞台の映画もやけど、この雪ロケーションはいいですね。そして福井県の拷問はとりあえずジャックニコルソンの「シャイニング」方式なんですね。穴掘るのも大変やでぇ!

この映画は一つ前に観た深作映画「やくざの墓場」より風景カットが多いからいいですね。

BGMはホーン多めの仁義シリーズな雰囲気。
ちゅーかイントロはほぼ同じやねこれ。

話は三つ巴どころか四つや五つくらいに複雑になる。金井組組長の千葉真一とラストバトルか!?と思いきや…大阪浅田組から金井組が分裂し、あれっ千葉真一は途中退場。
最初は川田の女だったきくも色々と男を渡り歩いたり、今度は大阪浅田組の幹部達が福井に進出してきたり…

実際にあった事件や人物をモデルにしている実録モノやからこんな物語になったんかな。後半がちょっと失速したかな。

松方弘樹の只者では無い雰囲気、演技は良かったですね。
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