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月下の恋のとぽとぽのレビュー・感想・評価

月下の恋(1995年製作の映画)
3.0
魔法の場所 = この屋敷には幽霊がいるんです。私の考えでは心霊現象はない、あるのは苦悩を和らげるための願望。ではこの家に留まる理由は?奔放で魅力的な末娘のクリスティーナ。ケイト・ベッキンセイルのかわいさ美しさ、自由奔放な魅力。我らが人魚姫は魅力的だろ、我々も虜さ。英国らしい雰囲気が魅惑的でロマンチックに幻想的なゴシックホラー。幼い頃(1905年)に目の前で双子の妹を亡くした経験から怪奇現象や占いなど説明できないもの、心霊現象を真っ向から否定するようになった主人公デビッド。アメリカに渡ってから妹の死を納得するために心理学の道へ進んだ。そして、彼は23年ぶりに戻ってきた英国の地で今回も不可解な出来事の謎を紐解けるのか?それとも…エドブルックの悲劇。
今となっては色褪せてしまってオチそれ自体に驚きはない。違和感を覚える兄妹。いたずら好きのサイモン。そして急に主人公に厳しく接する長男ロバート。開かない扉、誰かに押される感覚。じきに結婚する、妻と幸せに暮らす、子宝に恵まれる。そしてその子供の一人に幼い頃に亡くした人の名前をつける。他に私から言えることは何もない。身の回りで起きていく奇妙な現象はイタズラ好きな誰かの陰謀か、単なる被害妄想か。死がすべての終わりだなんて受け入れがたい。信じていたものが崩れ去っていき、何を信じていいのかわからなくなっていく。真実を受け止めるのがつらかった。来たこと後悔している?いいや。悪霊退治した?
シンプルに作品の内容を言い得た原題よりも邦題のほうがいいかもと思える数少ない例。にしても主演エイダン・クイン、顔の中心だろうか、どことなくルドガー・ハウアーを思い出す顔。

「とりつかれるなら幽霊ではなく彼女に」
勝手に関連作『ホーンティング・オブ・ヒルハウス』『シックス・センス』
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