おいしい牛乳

風が吹くままのおいしい牛乳のレビュー・感想・評価

風が吹くまま(1999年製作の映画)
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わたしの愛してやまない、小津さんとカウリスマキと、それから明らかにその系譜上にいるひと、キアロスタミちゃん!好きになるに決まってた。琴線にひっかかるというかもうツボをつかれまくり映画だったわけです。
キアロスタミの映画に出てくる登場人物って、みんなすごく素朴なんだけど、自分のいる場所や毎日をとても美しいと思いながら生きてるところが素敵。生活を大切に扱っている作品って大好きなんだよなあ。携帯が鳴る度に、いちいち車を走らせて高台に登るシーンがおかしくてお気に入り。
天国は美しいかもしれないけれど、わたしはそれよりも目の前のぶどう酒が美しいって、なんて素敵な詩なんだろうと思った。「桜桃の味」と同じように、人生を優しく肯定してくれるような優しさがある。
落ち込んでしまったときにそばにあってほしい作品がまた一つ増えてしまった。
おいしい牛乳

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