風が吹くままの作品情報・感想・評価

風が吹くまま1999年製作の映画)

THE WIND WILL CARRY US

製作国:

上映時間:118分

ジャンル:

3.8

「風が吹くまま」に投稿された感想・評価

akrutm

akrutmの感想・評価

3.8
珍しい葬儀の風習を取材するためにイラン北部の山村を訪れたTVクルーが、亡くなりそうだった老婆の体調が持ち直したことで、その村で待ちぼうけになる様子を描いた映画。村の人々ののんびりとした日常と、電話での催促に見られるような都会の忙しい日常の間を、主人公のTVディレクターが行ったり来たりする様子が、携帯電話が着信するたびに電波の状態が良好な丘の上に車で行くというシーンで象徴的に描かれている。多くの登場人物が声だけで、姿を現さないという点も本作の特徴である。そうすることで、見る者が主人公の一挙一動に注目せざるを得なくしている。

丘の上から見渡せる風景や、車やバイクで村を移動するときの風景の美しさは本当に素晴らしくてため息が出る。これらの映像を見るだけでも、本映画を見る価値があるかもしれない。このような美しい世界が見れなくなるので、死は最も残酷であるという医師の言葉が、本映画の美しい映像とテーマである「死」を結びつけている。また、我々が他人の死というものをどう捉えるかが、老衰で死にそうな老婆と生き埋めになった男性で対比的に描かれているのも面白い。ストーリー的に退屈といえば退屈なのであるが、じっくりと味わうように鑑賞すれば、きっとお気に入りのシーンが見つけられるであろう。
観たあとに、なんとなしに中原中也の詩集を開いて「春」という詩を読んでみた。

映画のシーンがフラッシュバックした。

ふしぎな映画だ。
犬

犬の感想・評価

5.0
いやまじで神ショット炸裂しすぎかよキアロスタミ。素晴らしいな。まるで全てが絵画のように美しいではないか。これぞ映画という神ショットを拝みたい人にとっては最高すぎる。

なかなか展開が進まず退屈に見られそうなストーリーだけど、キーマンの瀕死老婆や穴掘り男を敢えて見せなかったり、携帯の電波を良くするために毎度毎度丘の上に車を走らせるシーンなど面白い演出が多くて不思議と観てられる。
peche

pecheの感想・評価

3.0
少年ファザードの話が率直。
山間部の田舎の子供達が畑仕事をしながら厳しく教育されている。

カフェのおばさんや出産した翌日から働いてる女性がたくましい。

白壁の家やバイクで走って行く黄金の道なりが美しい。
Jasminne

Jasminneの感想・評価

3.5
なかなか物語が進まず眠くなる。あの集落に主人公御一行様が行った理由もあんまりよく分からないし、電話線はないけど携帯電話は丘のてっぺんなら通じる場所。そんなところは90年代後半なら世界中たくさんあったんだけど、その丘を教えてくれる子どもの屁理屈がうるさくて嫌だった。
天国と地獄を逆に言ってしまってはたと気づくシーンは好きです。日本語に訳す時はキリスト教は天国、仏教は極楽、イスラム教は楽園だったか。翻訳時のぼんやりとした約束ごとがあったんだけど何せうろ覚え。

086
ぽち

ぽちの感想・評価

3.1
アッバス監督作品は今まで5作品しか観て無くてアッバス初心者なのだが、ここに来てやっとで普通の映画に出会えた気がする。

特に前作の「桜桃の味」みたいな実験的な手法は一切無く、抽象的な表現はあるもののストレートにストーリーを楽しむ事が出来た。
今作以後の作品はまだ見た事が無いが、前作までで暴れるだけ暴れて落ち着いたのだろうか。
しかし不思議な物でちょっと物足りなく感じてしまう。飛び道具的な演出をどこかで期待しているのかも・・・

取材しようとした儀式「自分を傷つけることで悲しさを現す」は未開の文明では似た風習がり、世界的にみるとそれ程珍しい物ではないようだ。
ケータイの電波が通じる高台へ移動するまでの道のり。物語に関係のない動きを、わざわざ何回も何回もご丁寧に見せてくれる(あの「友だちのうちはどこ」のジグザグ道のように)。一方、物語を動かす決定的瞬間はいつもカメラに写らない。婆さんに迫り来る死も、穴にブチ落ちる村人も、全く写らない。目に見えないものに気を取られている暇があるなら、風に揺れる草原を見よ、流れる川を見よ、ということか。日々せわしなく過ごしていた都会の男が何をするわけでもなくただ田舎の村にとどまっているだけの物語は、どうやらキアロスタミ流「生と死を見つめる」超大作だった。
桃龍

桃龍の感想・評価

-
物語は解るのですが、良いか悪いか、好きか嫌いかも判らないです😅
QOL

QOLの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

車と同じで人も働きすぎるとオーバーヒートするよ、

髭剃りと流されてく骨
★★★★★it was amazing
『風が吹くまま』 アッバス・キアロスタミ監督
The Wind Will Carry Us

葬儀の取材で”死”を待つ男が
”生”の美しさを見つめ直す2週間
を美しい映像で奏でるよ

素朴な少年
&美しい黄金色の山なみの小さな村

みずから想像して共鳴させる
姿が見えない登場人物

生命力に満ち溢れる
起き上がり歩く亀&ふんころがし

何も起こらない平凡で
どこにも行かない単純な時間
一見空虚な時の流れが
本当の”宝探し”に変わった瞬間

神が私たちに授けてくれた素晴らしい世界
生も死も、風が吹くまま、川の流れのまま

The Wind Will Carry Us - Trailer
https://youtu.be/xq1gXC3119A
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