ソリッドシチュエーション×会話型ミステリ
ただでさえ難易度の高い会話主軸のミステリに棺桶内というシチュエーション的にハラハラする題材。ポーの『早すぎた埋葬』なんかを読んでいるとそりゃあもう恐怖が倍増。
電話口の本作から得られるものは実はなにもない。貴重な時間リソースを相手の自己弁護と無茶な要求に浪費される苛立ちを視聴者も追体験できる。最後の問答には皆呆然となること間違いなし。
ここからは豆知識。
BBCの企画番組で同様のシチュエーションで、酸素量がどの程度生存可能域を維持できるかと計算したところ、約１時間程度は生存が可能らしい。本作の棺桶はオンボロだがサイズも比較的大きめなので、２時間程度は生存可能なのではないだろうか。
ただし心拍数等の諸要因次第では３分ともたない場合もあるらしいので過信は禁物。なるべく平静を保って救助を待とう。
