シネラー

機動戦士ガンダム II 哀・戦士編のシネラーのレビュー・感想・評価

4.0
『機動戦士ガンダム』劇場版三部作
の第二作であり、
TVアニメ第16話から第31話を纏めた
内容となっている。
全体的には、アムロ以外の登場人物の
人物描写に富んだ内容になっていると
感じられた。

前作がどちらかと言えば、
主人公であるアムロを中心に
その物語の展開をみせていたのに対し、
本作は多くの登場人物それぞれの
ドラマが描かれている印象を受けた。
地球連邦軍側からは、
セイラ、マチルダ、カイ・シデン。
ジオン軍側からは、
ランバ・ラルとその妻のハモン。
それぞれの戦いにおける目的や信念
といったものが垣間見られ、
それらに触れていく事でのアムロの成長
が描かれていると思った。
それと同時に、
人が亡くなっていく戦争ドラマ
である事を痛感させる内容でもあった。

地球連邦軍とジオン軍
それぞれの善悪ないエゴな主張から
開戦した一年戦争だが、
軍人も民間人も見境なく
あっさりと犠牲になる戦争の凄惨さが、
本作はより顕著に描かれたと思った。

前作よりも戦況が理解し易く、
オムニバス的な物語展開をする為、
個人的には前作よりも好きな
第二作だった。
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