たそがれ清兵衛のパピヨンのレビュー・感想・評価

“本格派時代劇監督”の山田洋次と、田中泯と言う、舞踊家にして貴重な俳優との衝撃的な出会いでした。またこれは原作の藤沢周平のおかげだけれど、現代の山形県は庄内地方、江戸時代の庄内藩の下級武士の姿に触れることができました。幕末の一地方藩の城内、下級武士の身なりや屋敷、以前の時代劇とは違ったリアリズムに、かなり心血を注いだ感が伝わります。屋内での立ち回りシーンなども息をのむ緊張感がありましたね。真田広之は飛び抜けているし、周りの俳優陣もしっかり仕事をこなしてました。時代劇はこうであって欲しい。