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ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオンのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.4
アニメーター安彦良和の描くキャラクターの色気が爆発した今作。

ギリシャ神話をイメージソースにした独自のファンタジー。
陸の王ゼウスと海の王ポセイドンが争う世界。冥府の王ハデスに攫われたアリオンは暗殺者として育てられる。
ゼウス軍に捕まり少女レスフィーナに助けてもらうアリオン。父であるポセイドンの軍に入るが、狂乱の末にポセイドン殺害。
父殺しとして追われるが、紆余曲折しゼウス軍と戦う。
ゼウスの子アポロンとアテナの関係、アリオンの出生の秘密、レスフィーナの救出、旅の共となるセネカ、などなど。ざっとこんな内容。

正直言って安彦はアニメーターとしては超超一流だが、ストーリーテラー・演出家としての才は残念ながら弱いと思う。
どこがつまらないかが具体的には言い辛いのだが、やはり壮大なファンタジーの物語を盛り上げる為の演出が見当たらない。
安彦がこの時期に宮崎のナウシカ・押井のBD・河森のマクロスに圧倒的敗北感を味わったというのは判らんでは無いわ。

しかしアニメーター安彦の才覚は突出してる。少年・青年をココまでエロく描くアニメーターって他に居るか?(いや居ない)
なんすか?アリオンのあの生足は???
それにアポロンとアテナの近親相姦的な関係。そしてセネカの正体。
ビジュアルに倒錯的なエロさが充ち満ちてる。これは本当にアニメ史に残るヤヴァさだ。

昔テレビ放送されたのを録画で何回も見たいたのだが、鮮明に覚えていたのはセネカが女だったとバレるシーンだったもんな。
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