ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオンの作品情報・感想・評価

ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオン1986年製作の映画)

ARION

製作国:

上映時間:118分

ジャンル:

3.3

「ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオン」に投稿された感想・評価

scafloc

scaflocの感想・評価

3.6
 公開時に観たこの作品を、50歳になった今、改めて観直すと、滅多にテレビでかかったりしない作品だけに、余計に感慨深い。
 さまざまな構造的問題があるが故に、必然的に傑作になり得ない宿命(これがどういうことなのかを知りたい人はclubhouseで僕に質問してください)を持ちながら、観るたびに涙が流れてしまうのは、ノスタルジーだけではない。安彦良和の左翼としての、青春の純粋な理想像がそこに込められているからだ。
 権力を放棄することを前提としている政権奪取。力無き、虐げられた民衆の一員となり、持って生まれた恵まれた力を振るう。そういった共産主義的理想がアリオンの中にはある。親だろうが親戚だろうが、力有る者は次々と粛清されていくのも無理からぬことだ。
 それだけではない。さらにギリシャ神話とて人間が創ったものだからこそ、そこにはどのような、真に人間臭い、神話では無い人間的な物語、つまり真なる歴史は実際にはどうであったのか、という安彦漫画としてのアプローチの最初の一作なのである。こんな原作が、一つのアニメ映画として、綺麗にまとまるわけがない。
 それでもなんとなく、最後まで観れてしまうのは、やはり安彦良和という作家の稀代の天才性他ならない。のちに安彦良和はアニメ作家を辞めて、本格的に漫画作家になってしまうのだが、だからこそ、傑作でない傑作として、他の作家の作品にはない光を放つ。その光は本当に美しい。
A6B7C5D9E9→36
84g

84gの感想・評価

2.9
「神話を元にした大河ドラマ。壮大なら大雑把になっていいわけではない」

 とある田舎の村に、少年アリオンとその盲目の母親が住んでいた。
 ある日、母の古い友人らしき男・ハデスが訪れる。
 そして“母の目を治せる薬草がある”とアリオンを連れ出し、そして冥府へと連れ去るのだった。
 産まれついた運命に翻弄され、アリオンの冒険が始まった。



 主人公にどう感情移入すればいいかが迷子。
 普通に見ていると、「騙されて連れてこられたのに、その誘拐犯の言葉を信じて修行して暗殺を決意する」という無茶苦茶まスタート。
 いや、普通、ウソだと思わない? なんとかして逃げようとするよね?
 そのあとも母を捨てた父親に事情を聞くこともなく迎合しているし、映画がはじまって半分くらいアリオンの迷走っぷりにイライラしつづける作品。
 これねー……1時間くらいまでの流れを、ちょっとバッサリ切って欲しい……。
 ハデスとケルベロスの流れもあっさりしすぎてたし。

 ていうか、巨人くんとは友情あるのにケルベロスはあっさりとしてたのもなんか違和感あった。
 ええ、なんでぇー……? この感情移入を妨げてるよね。葛藤はどうした。
 それだけ騙されながらもリュカオーンの言葉を素直に信じるのは、ちょっとご都合主義は感じた。
 アリオンの蜂起のシーンも、あの説明で立つのは、今までの不満が重なってってことなんだろうけど不自然でない?
 というか、自らのエゴのために民衆を利用して自らの目的のために命を使わせる、ってこれ、ティターンの連中と変わんねぇぞ?
 主人公が正義である必要はないが、主人公を応援するモチベがないので感情が迷子。

 ハデスは「母以外にもうひとり守らなければならない女がいる」とか伝えて動かすべきだったんじゃない?
 アテナとかアレスとか「なんで出てきたの?」って感じだったし、
 っていうか、早く真相を言えよ。プロメテウス。言わないことで状況がどんどん悪くなってたよね。
 時間の配分はガイアの部分も疑問かなー、唐突に出てきて唐突に倒されたよね。
 世界観が結局よく分からなかった。
 SFフレーバーのファンタジーなんだけど、それを味わうには設定とキャラクターが多すぎてゴチャゴチャしてた。
 量が多すぎてひとつずつを絞れてない。獣のような鳥のような友人の活躍シーンは好き。

 声優さんたちと音楽はめっちゃ良かったと思います。
 ていうか、音楽に疎い俺でも久石譲さんは分かった。
 ジブリでお馴染み、壮大で広がりがあり、曲だけで泣けそう。
 ぶっちゃけると、一番の見せ場は音楽かな。
 久石さんのファンは見ていい。作画的にも良いし、音楽を聴くためのPVになっちゃってる感じはした。
タケ

タケの感想・評価

3.0
安彦良和の画が好き。
小さい頃に漫画で読んだアリオンがAmazon primeに出てたので、速攻で鑑賞。
描写はスゴくて満足。表情や動きが何とも言えず好き。だけど、内容は…??
ギリシャ神話とかに詳しかったら、もう少し理解できたのかな…?
一番ビックリしたのが、アリオンが民衆を率いて蜂起するシーンだけど、あんな説得で命をかけて戦争には行かないよね、普通。
最後の戦いは、カミーユとシロッコみたい。
多分、漫画も最後までは読んでないな…。ハデスや黒獅子の画は記憶にあるんだけど、ストーリーは子どもに理解できる訳ない。今度、ちゃんと読んでみよう。
妹大好き!みたいになってて割と普通に気持ち悪いんだけど神話なんてのは近親相姦だらけだろうしそこは仕方ないにしてもセネカの乳はいらんだろ。いるのか。

ギリシャ神話でアリオンを調べるとアリオンは馬なのだそうだ。
海神ポセイドーンと女神デーメーテールがたがいに馬の姿で交わって生まれたとされてるらしい。何してんねん。神様のやる事は本当ぶっ飛んでるから面白いですね。
黒猫式

黒猫式の感想・評価

3.8
ギリシャ神話の血生臭い要素をコレでもかと詰込んだ「大好きな妹の為に神を殺す」お話。
安彦良和監督はギリシャ神話も古事記も漫画にされているので神々の戯れがお好きなのかも?
ベースにする神々のお話が大体ロクでもないのでアリオンがどんなに頑張ってもそりゃあ神滅ぶよね、という印象にしかならんが、アリオンくんも出生の秘密というラインもあるが結局ハデスの思惑もプロメテウスの思惑も「レスフィーナ愛」が強過ぎてあの伝説的なアジテーションの印象こそアリオンという結論。
栢

栢の感想・評価

3.0
母と鑑賞。ギリシャ神話ややこい!ゼウスがダサい小物のマザコン。ビッグママ・ガイアvs光線レスフィーナの絵面なんかウケちゃった。田中真弓セネカかわいい。アポロンシャアやん!ばっさり静止画と文で説明したり、色がついたり変わったり、マーブルの背景とか面白かった。
つ

つの感想・評価

3.5
うっすら存在を知ってたけど見てなかった。神話ベースでガンダム世代に久石譲の音楽はすんなり入り込めた
安彦良和が自身の漫画をアニメ化。久石譲が音楽、少女漫画家の山岸凉子がキャラクター原案を担当、監督のこだわりは作画の細部まで行き渡り、ギリシャ神話ベースの戦記物要素もある、ヒロイック・ファンタジーとして勇ましく躍動感十分、ただ、お話は何ともいえないというパターンの安彦作品。最後の方はZガンダムのカミーユvsシロッコの精神バトルをオマージュしたが、それは彼の名を世に知らしめたガンダムの方がよほど神話めいた普遍性を持ってしまったという皮肉な証左になったかな……
kaji

kajiの感想・評価

2.5
うん十年ぶりに鑑賞。
すっかり忘れてて、こんなストーリーだったかと・・・
記憶に残る作品。久しぶりに見た。独自のギリシア神話を舞台にした、Zガンダムのカミーユ(物理)がシロッコと闘う話笑 最後の方そうしかみえない笑 万人には勧めないけど、こういう目立たないけど、ちょっといい映画がこの時代あっていいよね。と思った。
>|