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大学は出たけれどのmasaのレビュー・感想・評価

大学は出たけれど(1929年製作の映画)
3.5
初ピアノ生演奏付き鑑賞。
サイレント映画ピアニストってすごいなと思いました。

小津安二郎監督。モノクロ、サイレント作品。
70分の長編作品だったが、現存するのは11分ほどの断片フィルムということで貴重な作品。短かったけど上手く編集されていて楽しめました。

大学卒業者の就職率が約30%という不況の底にあった昭和初期を舞台に、職に就けない求職者が奔走するさまを描いたコメディ映画。
小津の初期作品であるが、作中には庶民生活の詳細な日常を描写する作風の原型がすでにあらわれている。

大学を卒業したものの定職につけない徹夫は、故郷の母親に「就職した」と嘘の電報を送ったことから、母は婚約者の町子を連れて上京。
ふたりの嬉しそうな顔を見ると、徹夫はなかなか本当のことを言い出せずにいる。
徹夫の嘘を見抜いた町子は、徹夫に内緒でカフェで働き始めるが…

家族になかなか働いてないのを言い出せない描写が楽しかった。今も昔も同じだなーと。
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