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野良猫の一のレビュー・感想・評価

野良猫(1958年製作の映画)
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ハリボテみたいな汚い映画館で乙羽信子と森繁久彌が出会うまで乙羽が妹の旦那山茶花究とやっちゃったり森繁が猫泥棒したりミヤコ蝶々が面白漫才したりで忙しい。そのあとはほぼ二人芝居。真夜中、線路脇で延々と一緒に飛び込んで死ぬ死ぬ言って怖じ気づいて歌って踊って語って。意気込んで線路にふたりで寝そべると汽車は隣の線路を通りすぎていく。気づくと朝。僕にもこんな夜があった気がする。たぶんないんだけど。
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