悪魔を見たのAnanasのネタバレレビュー・内容・結末

韓国映画のバイオレンス描写はアジアでは頭ひとつ抜けていますね。

ツッコミどころ満載のシーンが多すぎて何を書いたらいいのか分からないのですが、私はイ・ビョンホン演じるスヒョンの行動が理解できませんでした。国家情報院の捜査員である彼はいわば国の僕であり、国民を危機から守るために働いていると言っても過言ではありません。しかしながら彼はチェ・ミンシク演じるギョンチョルを捕まえては逃すことを繰り返し、新たな犠牲者を生み出すことで国民を危機にさらし続けています。しかもそれを盗聴しているのはあまりにもプロ意識に欠けていると思いました。国民は犯罪者をおびき寄せるためのエサじゃありませんよ...
復讐は人間の倫理観までをも捻じ曲げてしまうのでしょうか？

「悪魔を見た」というタイトルはスヒョンとギョンチョルがお互いを見て思ったことを指していると思いました。ギョンチョルは終始悪魔でしたが、スヒョンはジワジワと悪魔になり変わっていきましたね。(ギョンチョルは彼の家族が彼のアジトに来た際にその言葉が脳裏をよぎったんだろうなぁと思いました。タイトルは過去形ですしね。)

この映画はもはやバイオレンスコメディだと思います。妻は事あるごとに爆笑していましたが、隣に座っていた私は彼女の中に悪魔を見ました。