だすぷーちん

セデック・バレ 第二部 虹の橋のだすぷーちんのレビュー・感想・評価

3.0
台湾の脳筋大王モナー君、日本人大虐殺に成功するも、日本軍の反撃を受けて酷い目に遭う!

さて。

日本軍に追い詰められるモナー君300人、大群と近代兵器で迫る日本軍2000人、絶望的な戦力差ですが、それをものともせず、モナー君はとち狂ったように日本軍と戦い続けます。

たった一つ、台湾先住民の誇りのために、場合によっては、部族全員を犠牲にすることも厭わないモナー君。

高価な墓石を建てるより、生きている方が美しい、なんてつゆひとつも思いません。

このモナー君たちの行動、どこかでみたかなぁという既視感があったのですが、思い出しました。

どうやら、松本零士のまんがかな、と。

敵に囲まれて絶望的な状態なのに敢えて弾幕に突っ込んで果てる主人公を松本零士さんのまんがでよく見かけましたが、そんな感じ。

ヤマトの古代守みたいな人。

可愛そうに、モナー君の一族、蕃人の女性達は、戦いの足手まといになるので、泣きながら森に入って集団自決です。
 
脳筋大将がいくさを始めると、必ずこの手の犠牲者が出てくるのはざんねんなことです。

そういえば、太平洋戦争の時の日本も似たような状態でしたな、沖縄とか。

近代兵器を繰り出す日本軍ですが、やっぱり、モナー軍団に次々と撃破され続けていくのです。

果たして彼らに明日はくるのでしょうか。

実はどうやら、第一部で、映画のネタをほとんど使い果たしたらしく、この第二部は、ストーリーは余りなく、逃げ回る日本兵を粛々と始末するモナー君たちの残虐プレイと、それに対する日本軍の反撃シーン、その後の、変な台湾先住民歌謡ダンスショウが延々と続きます。

時々、泣きの場面は入るのですが、後半はかなりバランスの悪い長編映画だったのでした。
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