ゴン吉

デイ・アフター・トゥモローのゴン吉のレビュー・感想・評価

4.1
地球温暖化による災害の恐怖を描いたパニック作品。
ローランド・エメリッヒが原案・製作・監督・脚本を務める。
デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム、ジェイ・O・サンダースらが共演。

南極で異常を観測した気象学者ジャック・ホール(デニス・クエイド)は、地球温暖化国連会議で地球温暖化による大災害が起きることを訴える。その4か月後、予測よりも早く世界各地で異常気象が発生する。北半球では急速な気温低下により氷点下となり、世界の大都市が崩壊する。ジャックは、氷で覆われたニューヨークに取り残された息子(ジェイク・ギレンホール)を救出に向う.....

南極の氷が割れるシーンで始まり、オープニング早々にヒヤヒヤさせられて作品に引き込まれる。
ロサンゼルスを直撃した竜巻に加えてニューヨークの凍った建物や洪水などの映像が圧巻で、宇宙から見た地球の雲の様子も興味深い。
前半の壮大なスケールで描かれた自然災害の映像に対して、後半では家族の絆を中心としたヒューマンドラマが展開するが映像的には物足りない。とは言え、自然災害に遭った時に自力で避難するのか救援を待つべきなのかの選択もリアルで見ごたえあった。
地球温暖化対策よりも経済を優先したために生じた自然災害やアメリカ人のメキシコのへの不法入国などアメリカの昨今の政策に警鐘を鳴らしているのもエメリッヒ監督らしい。
最後の副大統領の演説に監督の思いが伺える。
「世界中の大勢の人たちが途上国と呼ばれた国々の庇護を受けています 助けを求める私たちを迎い入れてくれた 温かいもてなしの気持ちに深く感謝します」
ラストシーンで宇宙から地球を見た宇宙飛行士のセリフが今日の自然環境を皮肉っており、監督の強いメッセージを感じる。 
「おい見ろよ 空気が見たことないほど澄んでいる」

2024.4 テレ東で鑑賞(午後ロード・吹替:原口真由美 訳)
2020.8 テレ東で鑑賞(午後ロード・吹替)
ゴン吉

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