たかちゃん

ホープさん サラリーマン虎の巻のたかちゃんのレビュー・感想・評価

2.4
東宝サラリーマンものを形作ったとされているが、昭和砿業というこの会社の業務内容がまったく描かれていない。主人公は庶務課勤めだが、仕事は社長の随行。社内にライバルがおらず、上役の虐めもない。社長派、専務派のような派閥もなく、競合会社も出てこないから、波風が起こらない。随行担当の主人公が、弁当を買い忘れるなど、自分の小さな失敗が描かれる程度なので、毒気がないのだ。追放令の解除という当時の世相が少しうかがえるものの、『サラリーマン清水港』のような集団劇にもなっていないので、やはり物足りなさは避けられない。
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