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イン・アメリカ/三つの小さな願いごとのnozomiのレビュー・感想・評価

4.1

アイルランド人家族の現実と再生を描いた物語。

幼い息子フランキーを亡くしたジョニーとサラは、二人の娘クリスティとアリエルを連れてアメリカへ移ることに。

一家は治安のわるい地区でボロアパートを借りてなんとか暮らす日々。

ハロウィンの日、お菓子がほしい姉妹はアパート中のドアをたたいて回る。そして黒人の青年マテオと出会う。

自由を求めてアメリカに移住してきた移民家族におとずれる現実の厳しさと、心のどこかで未だにフランキーを忘れられない一家の悲しみに揺れる毎日を描いており、不治の病におかされたマテオとの出会いと授かった新しい命が一家を再生の道へと進めてくれる。

この映画は監督のジム・シェリダンの半自叙伝的物語で、ストーリーには彼の実体験が含まれているそう。

なかなか厳しくて貧しい生活を描いているけど、貧しさ=不幸せじゃないなと思えるような、人の繋がりを感じるあたたかい作品。

カメラワークが工夫されていて良かったな。ラストの満月のシーンとか個人的に大好きです。少し切ないシーンでもあるので、思わず涙。

クリスティとアリエル姉妹は反則的に可愛かったなー。物語の語り手をクリスティにしたのはちょっとずるいな、と思ったけど(笑)
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