ユースケ

エイリアン4のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

エイリアン4(1997年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前作のラストでクイーンエイリアンを胸に抱え、溶鉱炉に身を投げ、永きに渡るエイリアンとの戦いから解放されたリプリー。
しかし、200年後、まさかのクローン技術で復活。彼女の戦いは死んでも終わらなかった。

とにかく、必要以上にグロテスクで、必要以上にバイオレントなケレン味の効いたみどころが満載。
出来損ないの自分のクローンをリプリー(シガニー・ウィーバー)が泣きながら火炎放射器で焼き払ったり、逆さ吊りになったゴリラーマン(ロン・パールマン)が二丁拳銃を乱射してエイリアンを木っ端微塵に吹っ飛ばしたり、エイリアンを寄生させたれた実験体(リーランド・オーサー)が蜂の巣にされながらもエイリアンを寄生させた博士を叩きのめして胸から飛び出すチェストバスターで博士の頭をぶち抜いたり、監督のジャン=ピエール・ジュネは殺る気満々。
特に、キモカワ具合がたまらない人間とエイリアンのハイブリット生物ニューボーンがつぶらな瞳を潤ませてヒィヒィ言いながら臓物をピュルピュル宇宙に撒き散らすシーンは悪趣味の極みです。

更に、メインメンバーの宇宙海賊はもちろんイロモノだらけの登場人物の奇行も要チェック。
エイリアンが侵入した脱出ポッドに美しいフォームで手榴弾を投げ込んだ直後、エイリアンに後頭部をエグられて自分の脳みそ確認しながら絶命する常時顔芸のマーティン・ベレス将軍(【コマンドー】でアリアス元大統領を演じたダン・ヘダヤ)やエイリアンとガラス越しにキスをかまし、クイーンエイリアンとニューボーンにエイリアン萌えをかますポニーテールの科学者ジョナサン・ゲディマン(【チャイルド・プレイ】シリーズでチャッキーの中の人や【ロード・オブ・ザ・リング】シリーズで蛇の舌のグリマを演じたブラッド・ドゥーリフ)のキャラ立ちは要チェック。
私の推しメンは、宇宙海賊の副長で二丁のスリーブガンを操るドレッドヘアのゲーリー・クリスティー(【CSI:科学捜査班】でウォリック・ブラウンを演じたゲイリー・ドゥーダン)です。

ちなみに、ヒロインのウィノナ・ライダーは映画館で【エイリアン】を15回も観た猛者。ボクシンググローブを両手にはめてお酒を飲もうとしてこぼしちゃうシュールなシーンは必見です。

【完全版】のみどころ…エンディングに登場するシガニー・ウィーバーとウィノナ・ライダーが見下ろす廃墟と化したパリの街が映し出されるシーン。ジャン=ピエール・ジュネ監督の長編映画デビュー作【デリカテッセン】の舞台だと知っているとちょっとだけ感慨深いと思います。