まーしー

エイリアン4のまーしーのレビュー・感想・評価

エイリアン4(1997年製作の映画)
3.0
前作からよく持ち直したね、というのが率直な感想。
『エイリアン2』で積み上げたものを一瞬にして破壊し、続編を作ることは不可能と思われた前作からのバトンを、『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督が見事に受け取ってくれた。

舞台は前作から200年後の医療用宇宙船。
リプリー(シガニー・ウィーヴァー)のクローンと、同じく科学技術によって復活したエイリアンの攻防を描く。

ホラー要素のあった1作目、アクション満載の2作目、終末の様相を呈した3作目と、本シリーズは作品ごとにテイストが異なる。
本作は、リプリーとエイリアン、そしてアンドロイドが紡ぐドラマ要素が強調されていたように思う。
もちろん、追いかけてくるエイリアンから逃げ惑う人々を描いたシーンはスリルに富む。
色々な種類のエイリアンが登場し、地球到着の時間が迫る中の人間との攻防は手に汗を握る展開だろう。
しかし、それ以上にエイリアンに対するリプリーの母性を感じる内容だった。

エイリアンを復活させようとした目的は何だったのか。
クイーンとリプリーの関係性はどうだったのか。
理解の悪い私には釈然としない部分もままあった。

それでもシガニー・ウィーヴァー版のシリーズ最終作としては、無難にまとまっているのではないだろうか。