このレビューはネタバレを含みます
大切な人のことをちゃんと大切に思うことの素晴らしさを気づかせてくれる素敵な映画。
27歳の若さにして難病を患ったアダムは病気に立ち向かう過程で周囲の人々の愛を噛みしめていく。
病気が発覚し闘病して手術を受ける。物語の筋書きとしての起伏はこのくらいのものなのだが感情の起伏が盛んであって心を大きく揺さぶられた。
大病を患っていると告白した途端に態度が急変する人や本人の気持ちに寄り添い切れていない薄い同情を口にする人々をユーモアを交えて描写していく。
人間の手には負えないように思えるものに一致団結して向かっていく映画には本当にこんなやつのこんな言動で勇気がもらえるのだろうか、と思ってしまうような軽薄な展開がまま見られるが、この作品には主人公の言動に共感できるポイントが多く物語の雰囲気を無理に重苦しくしようとする無駄な工夫もなかったように感じた。
それぞれの役の設定もよく絡み合っていて物語に説得力を増す効果を生み出していたように感じる。
